はじめに
「やってみなはれ」の精神で知られるサントリー。
ビール、清涼飲料、ウイスキーなどの飲料事業だけでなく、食品・健康・海外ブランド事業まで幅広く展開しています。
その一方で、年収の高さ・福利厚生の充実・働きがいの三拍子が揃った人気企業としても有名。
ここでは、初任給から年代別年収、等級・役職ごとのレンジ、職種別のリアルな給与水準まで詳しく掘り下げます。
サントリーの初任給(2025年入社目安)
学歴 | 月給(基本給) |
---|---|
修士了 | 約306,800円 |
学部卒 | 約290,000円 |
高専・専門卒 | 約235,000〜244,000円 |
- 基本給に加え、地域・住宅手当などが別途支給。
- 初任給水準は食品・飲料メーカーの中でも上位クラス。
- 技術系(製造・研究職)は修士卒が中心、文系総合職は学部卒が多い。

年齢・役職別の平均年収(目安)
年齢 | 役職・等級 | 年収レンジ(賞与込) | 月給目安 |
---|---|---|---|
22〜24歳 | 一般職(E1〜E2) | 450〜550万円 | 28〜33万円 |
25〜29歳 | 主任・リーダー | 600〜750万円 | 33〜40万円 |
30〜34歳 | 係長クラス(E3) | 800〜950万円 | 42〜48万円 |
35〜39歳 | 課長代理・課長クラス(M1) | 1,000〜1,300万円 | 50〜58万円 |
40〜44歳 | 課長上位〜部長代理 | 1,200〜1,500万円 | 55〜65万円 |
45歳以上 | 部長〜本部長クラス | 1,500〜2,000万円超 | 65万円〜 |
- 30歳で年収800万円前後、40歳で1,200万円台がひとつの目安。
- 評価と昇格スピード次第では、35歳で課長職に就くケースも。
- 賞与は年2回(6月・12月)、年間5〜6か月分が目安。
等級・グレードの構造
サントリーグループでは、一般的に以下のような等級制度が運用されています(※社内では「Band」または「Grade」で表現)。
等級 | 呼称 | 年齢目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
G1(新人〜若手) | 一般職 | 22〜27歳 | 指示のもとで業務を遂行。定期昇給が中心。 |
G2(中堅層) | 主任クラス | 27〜33歳 | 自立的に業務を進め、後輩育成を担う。 |
G3(リーダー層) | 係長クラス | 33〜38歳 | チームリーダーとしてプロジェクトを推進。 |
M1(管理職) | 課長クラス | 38〜45歳 | 部門の方針決定や人事評価を担当。 |
M2〜M3(上級管理職) | 部長・本部長クラス | 45歳以上 | 事業責任者レベル、報酬は年俸型へ移行。 |
- 昇格スピードは「年功+実績型」。
- G3までは比較的順調に昇格するが、M層(課長職以上)は選抜制。
職種別の年収傾向
職種 | 特徴 | 年収レンジ(30代前半〜40代前半) |
---|---|---|
営業職(法人・量販店) | 売上目標連動型の賞与あり。外勤手当・住宅補助あり。 | 約700〜1,100万円 |
マーケティング職 | ブランド戦略・広告企画を担当。成果評価がダイレクト。 | 約800〜1,200万円 |
研究・開発職 | 飲料・食品・バイオ領域。修士・博士が中心。 | 約700〜1,100万円 |
生産技術・工場職 | 設備保全や工程改善。交替勤務ありで手当充実。 | 約600〜900万円 |
管理系(人事・経理・法務) | 安定型。昇格次第で1,000万円台も。 | 約650〜950万円 |
- どの職種も賞与比率が高く、業績連動が明確。
- 海外赴任・ブランド担当になると報酬はさらに上積み。
昇給・昇格のスピード
昇給:年1回(4月)。定期昇給に評価加算とベースアップが乗る三層構造。若手は年3〜4%、昇格時は月+1〜3万円が目安。
昇格:G1→G2→G3→M1(課長)→M2…の順。G層は比較的スムーズ/M層以降は選抜制。
スピードのボリュームゾーン:
・G1 → G2(4〜6年):担当から“自律+育成”へ。
・G2 → G3(8〜10年):ミニ組織の牽引。横断合意形成が鍵。
・G3 → M1(13〜15年):選抜制。人材マネジメントの証跡が決め手。
・M1 → M2:事業規模・成果次第。海外・大型ブランド経験が強い。
通りやすい実績:売上・粗利・ブランドKPI、工場のOEE・歩留改善、研究のテーマ移管やコスト低減など“事業数値”に落ちる成果。
壁:G3→M1の“最後の一段”。人材要件(部下育成・横断推進・再現性)が弱いと停滞。
金額感(昇給・昇格でどれだけ動く?)
- 定期昇給:若手で年+6〜10万円/年、中堅で年+5〜8万円/年のイメージ。
- 昇格時:
- G1→G2:月+1〜1.5万円
- G2→G3:月+1.5〜2.5万円
- G3→M1:月+3〜5万円(+管理職手当/賞与係数が上振れ)
- 賞与影響:評価Sで+0.5〜1.0か月分相当の差が出る期もあり、年収差は“ボーナスで決まる”ことが多い。
※社・部門で幅あり。レンジ感として捉えてください。
年収モデルケース
年齢・職種 | 等級 | 年収目安 | 備考 |
---|---|---|---|
25歳・営業職 | G1 | 約520万円 | 地域手当含む |
30歳・研究職 | G2 | 約750万円 | 残業10h含む |
35歳・マーケ職 | G3 | 約950万円 | ブランド担当 |
40歳・課長職 | M1 | 約1,200万円 | 管理職手当込み |
45歳・部長職 | M2 | 約1,600万円 | 業績連動ボーナス含む |
まとめ:サントリーの年収の特徴
- 初任給は 学部卒29万円・修士卒30万円超 の高水準。
- 30歳で年収700〜900万円、40歳で1,200万円前後 が相場。
- 昇格スピードはやや早く、35歳で管理職になる社員も。
- 職種別では営業・マーケティング・研究職の待遇が高め。
- 福利厚生・ボーナスが手厚く、「実質年収」はさらに高い。

サントリーの住宅制度
結論(まずここ)
- 基本方針は「社宅(借上げ含む)優先」。自己契約は住宅手当で補完する運用が中心。
- 独身寮:自己負担 5,000〜15,000円/月(光熱・ネット込みの拠点もあり)。
- 借上げ社宅(単身):自己負担 家賃の10〜25%、会社負担上限の目安 首都圏11〜13万円/地方7〜9万円。
- 借上げ社宅(家族帯同):自己負担 20〜30%。共益費は会社負担に含むことが多く、駐車場は自己負担が一般的。
- 住宅手当(自己契約):独身 1.5〜2万円/月、既婚 2.5〜3万円/月 目安。
- 単身赴任:手当 3〜5万円/月 + 月1回の帰省旅費支援。
→ うまく使うと、年60〜100万円超の可処分アップが現実的。
独身寮(若手の入口)
- 対象:独身者(入社〜数年が目安。拠点裁量で延長あり)
- 自己負担:5,000〜15,000円/月
- 仕様:ワンルーム〜1K。家具家電付きの借上げ寮も増加
- メリット:相場家賃の9割前後を会社負担。生活立ち上げが圧倒的に楽
- 注意:来客・持込の寮内規、駐車場台数制限などあり
借上げ社宅(単身)
- 仕組み:会社が一般物件を契約→社宅として貸与
- 自己負担:家賃の10〜25%(等級・地域で差)
- 会社負担上限(目安)
- 首都圏:11〜13万円
- 地方:7〜9万円
- 初期費用:敷金・礼金・仲介手数料は会社負担(規定範囲)が基本
- 共益費・駐車場:共益費は会社負担に含むケース多め/駐車場は自己負担が標準
- 更新料:会社負担または規定上限まで負担(契約形態による)
借上げ社宅(家族帯同)
- 自己負担:家賃の20〜30%
- 間取り:2DK〜3LDKが中心。地域相場に応じて上限家賃を設定
- 学区配慮:子の通学事情でエリア柔軟性あり
- 駐車場:地方は1台目補助/2台目以降は自己負担が多い
- 退去時:原状回復は実費按分(経年劣化は除外)、クリーニングは規定按分
住宅手当(自己契約時)
- 支給条件:社宅適用外、在庫不足、学区・介護・通勤等の合理的理由がある場合
- 月額目安:独身 1.5〜2万円/既婚 2.5〜3万円
- 留意:社宅優先が原則。都心で自己契約にすると自己負担が重くなりがち。
単身赴任の扱い
- 単身赴任手当:3〜5万円/月
- 帰省旅費:月1回分程度を会社支援(距離・運賃規定あり)
- 赴任先住居:ワンルーム借上げ社宅(自己負担 1〜2万円 目安)
- 家族側住居:持家・賃貸いずれも可。二重家賃は初期のみ補助が一般的
よくある制限・落とし穴(先に知って回避)
- 通勤条件:社宅→事業所の距離・時間上限あり
- 自己都合転居:対象外になりやすい(等級・事情で例外運用あり)
- 上限家賃超過分:超過分は全額自己負担
- 二重家賃:重複期間のみ一定か月支援、恒常化は不可
- 駐車場:2台目以降は自己負担が基本
- 原状回復:故意・過失分は自己負担、経年劣化は除外

サントリーの中途採用動向・求人状況
求人ボリューム・公募枠
- 求人には サントリーの求人が300件超(304件) 掲載されています。
- サントリーの製造・工場部門求人に関しては、月給 239,500~369,250円という案件も出ており、昇給・住宅手当・残業手当ありという条件が記載されています。
- サントリーの経験者採用(キャリア採用)を募集している公式の採用サイトがあり、ビジネス部門、製造・研究部門、デジタル&テクノロジー部門、法務・デザイナー部門など複数部門で募集しています。
- 工場・生産部門の経験者採用比率も公表されており、食品工場では 2023年で約26%、酒類工場では約38%と中途採用の枠が存在しています。
キャリア採用を強化している動き
- サントリーは従来「新卒中心」という印象が強かったものの、近年キャリア採用を制度的に強めており、2023年度には新規入社者の約4割を中途採用者で補ったという公表があります。
- つまり、これまで以上に「経験者/スキル保有者を外部から迎える」比重が上がりつつある転換期にあります。
求人数は多いとはいえ全体比率は小さい
- 「募集は出ているが、全従業員に対する割合では限定的」という声が多くあります。「中途採用枠が少ない点」が難易度を高める要因として挙げられています。
- 欠員補填や事業拡大・新規部門開設時にしか出ない求人も多く、タイミングとポジション選びが重要になる。
サントリーは待遇・福利厚生が手厚く、食品・飲料業界でも人気の高い企業
公開求人は限られており、タイミングを逃すと募集が終了してしまうこともあります。
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非公開求人の中には、社宅制度や年収1,000万円以上の管理職ポジションなど、一般には出回らない案件もあります。
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